せっかくだからタモリのことをもう少し。

サングラス姿のタモリしか知らない若い世代によって、いろいろな憶測が飛び交っている。先日イカ天の件でも問題にした『ウィキペディア(Wikipedia)』の「ノート:タモリ」の項を見ると、失明についての議論がされていた。

ただこの件は、デビュー当時にさんざんメディアで露出済みなのだ。何をいまさらの感が強い。右目の視力がないことは、タモリを世に送り出したジャズピアニスト山下洋輔氏のエッセイや評論家平岡正明氏の著作にも普通に書かれていたことなのだ。下の本2冊には、タモリデビュー当時のいきさつがたくさん書かれている。絶版本なので手に入れづらいが読めばけっこうwikiは間違っているのがわかるはずだ(いくつかぼくもwikiに書き込んだのだが、編集合戦に巻き込まれて消されてしまった)。

タモリだよ
ピアノ弾きよじれ旅

そしていまや「なぜサングラスをしてるんですか」などと聞く人もいないだろう。完全に「タモリ=サングラスでテレビに出ている人」と認識されているため、あえて言う必要もないから言わないだけであり、別に隠しているわけではないと思う。

それから、サングラスをしていない姿も昔は珍しくなかった。90年ごろまでは女装や物まねをするときはひんぱんにはずしていたのだ。右目をそんなに隠すつもりはなかったことの証拠だろう。
87年4月に放送された『今夜は最高!』の総集編では、過去の放送でさまざまな人物や動物に扮した姿がでてくるが、そこではピンクレディーや、チャーリーズエンジェル、大橋巨泉、竹村健一、女形、ドラキュラ等、15ものタイプのサングラス無しタモリを見ることができる。

今夜は最高ピンク

今夜は最高チャーリー

今夜は最高巨泉


『今夜は最高!』は、1981年4月〜1989年10月まで続いたパイオニア一社提供による30分のバラエティショー。ステレオ放送が珍しい時代でもあり、いかにもオーディオビジュアルメーカーがスポンサーらしい番組であった。
内容はタモリが番組ホストとなって、女性ゲストと男性ゲストが毎週一人ずつ呼ばれ、コント、トーク、ミュージカル、歌などを織りまぜた豪華なバラエティショーだった(1回の収録に3日もかけていたという)。この番組のために、大学時代からしばらく遠ざかっていたトランペットを吹くことになる。
昭和60年度民間放送連盟のテレビ娯楽番組部門最優秀賞を受賞した「オペラ昭和任侠伝」の回はいまでも語りぐさになっている(下の写真はフィナーレ部分だ)。和田アキ子と斎藤晴彦がゲストで、コント、トーク、芝居、歌とすべてがバチッと決まったスゴイ回だった。これがきっかけとなって、アングラ俳優の斎藤晴彦はKDDのCMが決まったほど。
なお、すごく充実しているファンサイトがある。いったい、どんな人が運営しているんだろうか。

今夜はオペラ任侠