今日から『億を稼ぐトレーダーたち』の内容を紹介していく。
トレーダー9人のインタビューの一部をそれぞれ掲載する。
1人目は実はぼくも10年以上の付き合いがある個人トレーダー。

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●柳葉 輝(専業個人トレーダー)
こだわりを捨てて答えを見つけ、10億円の資産を形成したシステムトレーダー


「人間は相場で損するようにできているのです」
サラリーマン兼トレーダーという立場から専業トレーダーとなって10億円の資産を形成した、柳葉輝氏(仮名)。彼は、独自のコンピュータープログラミング技術を駆使してトレードしている。基にあるのは単純な発想だが、実際に使用しているプログラムは驚異的なものではないかと思う。単にエントリーとイグジットのシグナルを出すだけでなく、注文の執行までこなすシステムに仕上げ、人間の発注能力をはるかに超える売買頻度を実現することで高いパフォーマンスをたたき出しているのだ。
柳葉氏のトレードはプログラミング技術に支えられている──。この時点でほかの人がまねることのできないものなのだが、彼が20年かけてたどり着いた結論と、そこに至るプロセスは、すべての投資家が考え直してみるべき事柄を示唆していると思う。 私と彼のつき合いは10年以上になるが、今までは相場についてゆっくりと語り合うことがなかった(後略)

1.大同毛織でやられた

──柳葉さんはたしか、学生時代から相場を勉強していたと思います。初めてのトレードは、いつだったのですか?
大学院生の時に講師のアルバイトをしていた塾の塾長が株好きで、その人の影響でトレードしたのが最初です。1987年だったはずです。仕手株好きの人だったのですが、要するに80年代で株式市場が盛り上がっている時でしたから、熱く誘われたような感じでした。

──では、とりあえずその人の薦める銘柄を買ったとか?
いえ、言われるままにやるのはしゃくだったので、自分で研究してから実行しました。研究のために池袋の芳林堂書店に行って最初に手にしたのが、『投資の科学』という雑誌でした。そこで紹介されていたテクニカル分析のアプローチを基にいろいろと考え、値動きを中心に個別銘柄を観察して最初に選んだのが大同毛織(現ダイドーリミテッド)でした。日々のデータを見ながら、「出来高が急増して前日の5倍になったら買おう」といったように、純粋なテクニカル分析の手法でトレードを始めたのです。 (後略)

2.パラジウムから日経225先物、再び商品先物へ

──現在は超短期のトレードがメインですよね。どういった経緯で短期トレードに移行していったのですか?
ラリー・ウイリアムズ(アメリカの著名なトレーダー)の本を読み彼の影響を受けたのがきっかけですが、「短期トレードを数多くこなして利益を積み重ねる」という方向が決まったのは、97年ごろです。現在もそのまま実践していますし、この考えが理論的に正しいと整理がついているのですが、当時は直感でたどり着いた仮説でした。(後略)

3.創造性が損を生む

4.3日間で1億7000万円の損!


──トレード対象の変遷があったようですが、現在の対象は?
先ほど言ったように、常に日々の利益を大切にしています。「今日、儲けたい」とか、トレードしながら「夕方までに儲けたい」という発想です。デイトレードなのだから当然でしょうが、日々の利益を確保するために、ためらうことなくトレード対象を替えていきます。それに、「これをやりたい」といったこだわりはありません。
ちなみに去年までは、利益の割合でいうと株が7割、商品先物が3割くらいでした。2003年に個別株のトレードを始めてからは株がメインですが、同時に複数のトレード対象を手がけるというスタイルです。(後略)

5.私にとって、相場は難しいものなのです

──先ほど「短期トレードでほんのちょっとでも50%を超える勝率」と言いましたが、この部分が私は納得できません。回数が多い分だけ、手数料で不利になると感じるのです。
長期でも短期でも、勝率が50%を超える法則はあり得ます。それを見つけて実行できるかどうか、という問題です。
次に、短期トレードに限定して説明します。日計りだけだと、トレードのタイムフレームは常に1日です。ふつうに考えれば勝率は50%で、損も利益も限定的な範囲に収まります。その中で自分の戦略を決めれば、損を限定することができます。手数料が非常に安くなったことによって、無視できるレベルだとは言いませんが、十分に勝てる戦略を作ることが(後略)
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林 知之

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