『億を稼ぐトレーダーたち』の内容を紹介。
インタビューの一部を掲載する。7人目は波乱万丈の相場人生を経てきた個人トレーダー。

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●橋田新作(個人トレーダー、研究部会報会員)
勉強した知識に長い経験を加えてついに成功。2年間で1億円以上稼いだ孤高の個人トレーダー


「相場はいつでも失敗の連続です」
橋田新作氏(仮名)は現在、名古屋の高級マンションの15階に住み、遠くまで見渡すことができるリビングルームに手描きのチャートを広げ、銘柄を絞って株のトレードを行っている。若いころから貿易の仕事に携わりながらドル/円相場に振り回されてきたことや、何気なく始めた株で大きな損を出した経験を糧にして、独自の哲学とトレード手法にたどり着いた人物である。林投資研究所の研究部会報会員である彼は、2008〜2009年の2年で株のトレードによって1億円以上の利益を上げた。 橋田氏の手法を紹介すれば、細部について「林投資研究所の教科書とは違う」と指摘する人がいるかもしれないが、経験に裏付けられたバランスの良い考え方が根底にあり、そういう意味で相場の成功者として紹介したいと強く思う人物だったのでインタビューを申し込み、快く引き受けてもらった。

1.株で全財産を失い離婚

──まずは月並みな質問です。仕事の経歴を聞かせてください。
私は18歳から42歳まで会社員で、ずっと繊維の輸入をしてきました。繊維といっても素材としての糸や生地ではなく、シャツなどの製品について仕様を決めて海外工場で作らせ、それを輸入して販売するという仕事でした。わかりやすく言えば、現在のユニクロが行っているようなビジネスのやり方を、あれほど組織的にではありませんが自分の発想と工夫でやっていたのです。ですから、それなりの活躍だったと思いますし、業界の隅から隅まできちんと見てきた経験があると思っています。

──では、相場との出会いはどんなところにありましたか?
輸入の仕事は常にドル決済なので、損益に関しては製品そのものの価格よりも為替相場が変動したときの影響が大きく、仕事をすることが直接、相場に身を委ねるようなものでした。マーケットの動きを気にするという感覚は、そのころから必然的に持っていました。こういった経験が、現在の相場にも役立っていると思います。(後略)

2.FAI投資法から為替のトレードへ

──相場の失敗について橋田さん自身の答えを出したということですが、繊維の仕事を再開して資金を作りながら、相場に関してはどういう姿勢でいたのですか?
本当にゆっくりと勉強を続けました。 そして、実際にトレードを再開したのは2000年になってからでした。私は自分の投資手法としてFAI投資法を選び、2000年の12月から低位株を買い始めました。

──月足などの道具は、勉強しながら用意したのですか?
はい、そうです。ゆっくりと勉強をしていく過程でFAI投資法に焦点を定め、トレードを始める前に数百銘柄の月足チャートを描きそろえました。長期の上げ下げを見るのが重要だということが、よくわかりました。(後略)

3.限界を知ること

──今までの相場経験から、いろいろなことを感じてきたと思います。例えば、相場のおもしろさとか。
いろいろありましたが、感じてきたのは相場の怖さだけですね。為替の変動は、80年代に一気に円高が進んだ時代は別にして、株ほど大きなものではありません。でも貿易で利幅の少ない商売をしていたら、ちょっとした為替変動ですぐに利益が消し飛んでしまいます。契約から決済までの間に円高方向に動けば、想定していた利益が何もしないで何倍にもなることがあります。でも逆に動いたときは、本当にしんどいものです。一定の利益を想定して品物を買い付けても、為替の動向次第では簡単に損になります。いくら輸入しても損になるなんて状況だって、十分にあり得ますから。
そんな経験をしていたにもかかわらず株では無理をして大損したのですが、今は決してムチャをしないトレードに落ち着いています。 結局、「限界を知る」ことが重要だと思います。(後略)

4.失敗の歴史が大切

──「限界を知る」という点にフォーカスすると、FAI投資法の実行しやすい面が“ぬるい”と感じるようですね。
そうです。それに加えて、外部からの情報がジャマをすることがあるのです。そんなことも考えておく必要があるでしょう。 (後略)

5.死ぬまで相場を続けたい
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林 知之

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