『億を稼ぐトレーダーたち』の内容を紹介。
インタビューの一部を掲載する。8人目はプロップファーム(自己資産運用の専業企業)の経営者兼トレーダー。

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●高橋良彰(エイ・ティ・トレーダーズ代表)
17年間、月間で1人もマイナスを出していないプロップチームをつくりあげた男


「チームで100億円の利益を積み上げてきた。 大切なのは人のチカラだ」
エイ・ティ・トレーダーズというプロップファームを経営する高橋良彰氏は、自らも商品先物のトレーダーとして日々トレードを繰り返して利益を出しながら、所属するトレーダーの教育や管理などを幅広く行っている人物だ。プロップファームというのは、投資家の資金を預かって運用するヘッジファンドとは異なり、単純に自己資金を運用する投資会社のことである。 高橋氏はシカゴで学んだトレーディングの技術を日本に持ち込み、それをきっかけにして編み出した独自の手法で長期にわたって好成績を上げながら、トレーダーの育成にも力を入れてきた。そんなこともあってなのか彼の考え方は、自然体で無理がないという印象だ。個人投資家が自分のトレード技術や資質を再確認するうえで、とてもわかりやすいと思う。

1.相場には精神力が必要なのか

──高橋さんは現在、プロップファーム「エイ・ティ・トレーダーズ」の代表取締役です。今の立場に就くまでの経緯を聞かせてください。
商品先物の業界に入った時は、S商事という会社で働いていました。その時代に会社の負担でシカゴに行く機会があって、日本では誰もやっていなかったどころか発想すらなかったような最先端のトレーディングテクニックを学ぶことができました。これが現在の立場につながる私の経歴の、大きなきっかけだったのです。 日本に帰ってきたあと、シカゴで学んだテクニックを早速、実際のマーケットで試しました。月給トレーダーの立場で行う会社の資金運用に、そのテクニックを使ってみたわけです。そうしたら、それこそウソみたいに儲かったのです。

──その素晴らしい結果が、独立するきっかけだったのですか?
いえ、さすがに短期間の結果ですぐに独立を考えるほど、短絡的ではありませんでした。(後略)

2.アナログで行う、・サヤのサヤ・を取るサヤ取り

──高橋さんが行っているトレードの方法を、差し支えのない範囲で説明してもらえますか?
基本は、先物における限月間のサヤ取りです。しかし単純なサヤ取りだけではなく、サヤとサヤを組み合わせたサヤ取りまで広げます。(後略)

──具体的な成績について聞かせてもらえますか?
S商事では累計15億円、現在のエイ・ティ・トレーダーズでは、現在まででチームの累計利益が80億円を超えていますから、トータルで約100億円です。証券の世界と比べたら少ないかもしれませんが、商品のプロップファームとしてはなかなかの成績ではないかと自負しています。(後略)

3.縮みつつある商品先物市場の中で

──先ほど、商品先物市場の出来高が非常に少なくなったという話がありました。高橋さんが今後もトレードを継続していくことも含めて、どのように考えていますか?
市場の発展を考えたとき、いろいろな要素があると思います。まずは根本的な部分で、大手商社の存在と商品市場の利用方法とか、海外の投資家を含めた市場参加者の多寡などです。政治家や官僚といった国のリーダー的な人たちの能力を適正に束ねて、食糧問題など国家が直面する課題とからめた日本のかじ取りという面が、もっともっと強まるべきではないかと思います。 日常の仕事において気になるのは、国内投資家の参加状況ですね。(後略)

4.人のチカラ

──高橋さんは自らもトレーダーとして活動しながら、同時にトレーダーの教育を行っています。テクニックを身につけるうえで大切なものは、何だと考えていますか?
一番は、素直なことです。サヤ取りは、もともと単純なものです。(後略)
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林 知之

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