『億を稼ぐトレーダーたち』の内容を紹介。
インタビューの一部を掲載する。最後の9人目は緻密かつ大胆な売買をする個人トレーダー。

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●秋山 昇(個人トレーダー)
綿密な検証と大胆な行動──理想の二面性を持つ個人トレーダー


「累計利益5億円達成で 牛丼に半熟卵をつけるようになりました」
「先物探花」(さきものたんか)というWEBサイトがある。商品相場を行う個人投資家の間では広く知られており、「商品相場を実践する人なら一度は訪れたことがある」「ここで勉強した人が多い」などという声をよく聞く。商品会社の人に尋ねてみたところ、業界内でも「先物探花」の存在を知る人は多い、とのことだった。その先物探花を立ち上げ、独りで管理している秋山昇氏は、自らも個人投資家として商品先物市場で大きなトレードを繰り返してきた人物だ。
先物探花には多くのページがあり、秋山氏が発信する情報がこまめに更新(後略)

1.徹底した検証と実践の仲間

──初めてトレードしたのは、何年ですか?
最初のトレードは、2000年でした。ゴム指数の異限月サヤ取りと同時に、ゴムのサヤすべり取りでポジションを取ったのが初めてでしたね。でも商品相場をウォッチし始めたのは、1995年です。

──5年間も研究したのですか?
はい、そうです。何ごとも徹底的にデータを調べてから始める性分なのです。ですから、まず本を読みました。林さんのお父さんが書いた『商品相場必勝ノート』も、たまたま書店で見つけて読みました。その本の内容では、価格の上下を当てなくても利益を上げることができるという、「サヤすべり取り」にヒットしましたね。(後略)

2.あと1日で破産していた

──インターネット取引だと手数料が安いでしょうから、最初に考えていたシステムトレードも実行可能だったのでは?
そうですね。私が取引を始めた商品会社では、最初に口座を開いた時点でそれまでの対面取引の手数料の半額、売買の量などに関係なく半年くらいの期間が過ぎれば7割引、くらいの割引があったと記憶しています。だから、最初にイメージしていたシステムトレードも実践しました。

──では、システムトレードでもしっかりと利益を上げたわけですね。
いや、途中でやめてしまいました。システムトレードって、やってみると難しいものなんです。自分で作ったものとはいえ数式化されたルールに身をゆだねる、いや大切なおカネをゆだねるわけですから、ちょっとだけでもマイナスが続いたときにすごく不安になるんですね。予測の当たり外れは相場の必然で、裁量であってもシステムであっても、それは同じ (後略)

3.おカネが欲しいわけではない

──2004年に約7000万円の累計利益。その後は、どうだったのですか?
「累計収支のグラフ」にあるように、順調に利益が伸びていきました。でも先ほど指摘された通り、グングンと利益が積み上がっていくかと思うと、ドスンと落ち込んでいるところがありますね。
私の張り方は、多くの人の参考になるものではないと思います。トレードする前に徹底的に検証を行いますし、理論的に実践可能なやり方だけを実行しようとしていますが、コツコツと利益を積み上げていくというイメージよりも、でっかいギャンブルをやっているという感じですね。(後略)

4.もう勘弁してください

──相場の話に戻ります。かなりの枚数を張ってこれだけ資金を増やしたのですから、商品先物市場ではかなり目立つ存在だったのでは?
そう思います。それに私は自分のWEBサイトにポジションを公開していますので、大量のちょうちん(他人の思惑に乗って同じ売買をすること)がつくケースもありました。ある時、油(あぶら)が暴落してクラックがグッと縮小したことがありました。私はその時、原油と石油製品のサヤ取りで「クラックが開く方向」にサヤ取りを仕掛けたのです。そして私のポジションに、かなりのちょうちんがつきました。するとプロ筋が私と対立するポジションを取り、噂では彼らが「秋山とそのちょうちん筋がぶん投げるまでクラックを縮小させる」と言っていたようです。(後略)

5.あらためてシステムトレードを研究する
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林 知之

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